1ページ目/全2ページ 宍戸さんには、お金が無い! その8 〜監視カメラ〜 の巻 俺は、鳳邸にある四階の自室のベッドの中にいた。 パジャマ姿でごろごろと過ごしている。 このパジャマも絹のようで、動くたびにサラサラと流れるような音がしていた。 あの男・鳳長太郎の見立てなのか、やはりパジャマも真っ白だった。 何故、白い衣服ばかり着せられるのか、俺には理解できなかった。 もう、月曜日の朝十時頃だった。木漏れ日が、窓のカーテンの隙間から差し込んでいた。 今日は良い天気らしい。 俺は、テニス部の早朝練習のために、いつも朝五時には起床している。その俺が、今日は 九時過ぎに起きたのだ。 学校は当然、欠席した。今朝は起き上がれるような状態では、とても無かったからだ。 今も身体の節々が痛む。良く見ると、身体中に擦り傷や、赤いアザのような物が出来ていた。 昨夕、俺は鳳長太郎と寝たのだ。 何度、思い描いても有り得ない事だった。 しかし、俺の身体の奥では、その感覚がしっかりと残っている。 腹部には今も鈍い痛みが続いているし、何より、まだアイツのモノが、奥深くまで入っている ような異様な感じが続いている。 一体、あの男は何回くらい、俺を犯ったのだろう? 目を閉じると、あの男の興奮したような息使いや、汗の匂いや、熱いモノが体奥へ 流しこまれる時の感触まで蘇りそうになる。 恐ろしいので、俺は何度も頭を振って思い出さないようにした。 黒沼の話では、このように鳳が興奮して勃起した時に、それを静めるために、俺は 働かないとならないと言う話だった。 ご丁寧にも、昨晩、俺が浴室からこの部屋に運ばれてきた時に、黒沼は、そんな説明を 駄目押しのように加えたのだ。 俺が、肉体の苦痛と、精神的ショックのあまり青ざめて泣いている最中にだ。 あんな嫌なジーさんに、泣いた顔を見られた事の方が、俺には犯られた時よりも ショックだった。 どうも、鳳長太郎が、先日、初めて精通したらしい。 俺が、昨日、この屋敷へ呼ばれたのはそのせいだと言う。 子供だった小学生時代の鳳にとって、俺の役割はまだ不要だった。だから、俺だけが、 鳳家と宍戸家の関係を知らされていなかった。 ずっと隠していたらしい。知れば、俺が逃げるからだ。 けれど、この先はずっと仕事があるのだと説明された。 鳳長太郎の性衝動が枯れ果てるまで。 俺は、一生、性欲処理の道具と言う事なんだろうか? 鳳邸のトイレのような役割なんだろうか? ☆ ![]() ![]() 小説目次へ戻る 2ページ目へ進む |